
衣替えやクローゼットの整理をしていると、昔愛用していたアイテムが懐かしくなって出てくることはよくあるものです。先日ご来店されたお客様も、まさにそんなお一人でした。2000年代初頭に購入し、当時は毎日持ち歩いていたというシャネルのニュートラベルラインの二つ折り財布をお持ちになり、「少し使用感があるけれど、価値があるのか見てほしい」とのご相談をいただきました。思い出深い品物だからこそ、捨ててしまうのではなく、必要としている誰かに使ってもらいたいというお気持ちが強く伝わってきました。お持ちいただいたのは、ブラックのナイロンジャガード素材を使用した二つ折り財布です。このラインは、シャネルのロゴが全体に織り込まれた独特の生地感と、軽量で実用性に優れていることから、当時は非常に大きな人気を博しました。お客様の財布を拝見すると、全体的に経年は感じられるものの、ナイロン素材特有の「クタり」は少なく、長年大切に保管されていたことがうかがえるコンディションでした。小銭入れやカードポケットも当時の設計がしっかり守られており、ヴィンテージアイテムとしての需要が再燃している現在の市場においても、まだまだ現役で活躍できる品物であると判断いたしました。査定をする際、私が最も細かく確認したのは、財布の四隅の状態です。ナイロンジャガード素材の場合、どうしても日常的な摩擦によって角が擦れてしまったり、生地が薄くなってしまったりすることが多々あります。今回はその角部分の摩耗が非常に軽微であったことが、査定額を大きく引き上げる決め手となりました。また、内側のカードポケットの糊浮きや、ファスナーの滑り具合も細かくチェックしましたが、致命的なダメージは見当たらず、非常に良い状態でした。シャネルの製品において不可欠なシリアルシールやギャランティカードもしっかりと残っており、その真贋と製造年代が明確であったことも、自信を持って最高額を提示できた理由です。お客様には日頃からアドバイスさせていただいているのですが、布製の財布やバッグを売却する前にお手入れをする際、絶対にやってはいけないことがあります。それは、洗剤を使って水洗いしたり、強くブラシで擦ったりすることです。特にナイロンジャガードのような素材は、水分を含むと生地の質感が変わったり、ロゴ部分が白っぽく変色したりするリスクがあります。少しのホコリや表面の汚れが気になったとしても、専門的な技術を持つ私たちが適切にクリーニングを行いますので、そのままの状態でお持ちいただくのが最も安心であり、査定額を守ることにも繋がります。今回、お客様には納得いただける査定額を提示することができ、「また誰かに使ってもらえるなら嬉しい」と大変喜んでいただけました。思い出の詰まった品物を次に繋ぐお手伝いができたことは、鑑定士として何よりの喜びです。もし、ご自宅の引き出しの奥で眠っているブランド品がございましたら、その価値を改めて確認してみませんか。一つひとつ丁寧に拝見し、誠実な査定をさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談にいらしてください。





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